最近刊歌集

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 揺蕩    高嶋健一歌集   水甕叢書  四六判/192頁/2940円 ISBN4-88551-820-2
「また一人、歌壇は貴重な歌人を喪ったことになる。昭和四年生まれ、七四歳の長逝は早過ぎる。」
――篠 弘氏帯より
「高嶋さんがテーマとする『日常』は、一般的な自明の言葉で表現する日常とは異なっていた。」
――春日真木子氏帯より

昨年五月長い闘病のなかに逝った「水甕」代表の第七歌集
病室のベッドに父を呼び出して詫びてゐるわが死期近からむ

昏睡の六十二時間を看護婦は言ふ吾の記憶になき 六十二時間

簡素なる想ひ出とせむ胸許に右手小さく振りて去りたり
 信濃の風    金澤すみゑ歌集   続かりん百番  四六判/208頁/2625円
祖先が残してくれた古い家を守るために、東京と故郷信州伊那を往還する日々、懐かしくもあり、時に心重い故郷への思いを詠った第一歌集。
序・岩田正
常住まぬ信濃の家の一人居をかそけきしぐれ聞きてねむれり

くづ繭をひきて紡ぎし糸車手に触れ思ふ母のすぎゆき

青空に熟れ柿映えて冬誘ふ風とはなれり信濃の路は
まっすぐな雨    鷲尾三枝子歌集   かりん叢書  四六判/224頁/2625円
「この歌集の大きなテーマは、親しい者たちを次々に襲う病・老・死である。本来持っていた抒情の清新さは、人生の哀愁の翳を伴うことによって、はじめて本当の貌をもちはじめた。」馬場あき子帯より
姉やわれのわらいのなかをほうと抜け母は見ており白き時雨を

手摺りめぐらす家内にあればときおりをめまいに揺るる母と住む家

きょう夢に誰にか会わん 予兆のごと雨降りはじめあたたかくなる
 白木蓮 大町八重子歌集 沃野叢書 A5判/208頁/2835円
「新聞のレイアウトに生き甲斐を見いだし、夫と共に勤しんだ25年があった。―手堅くこまやかな情趣を湛えた第二歌集。」山本かね子帯より
久々に特集記事を組み上げて輪転機にかかる試刷を仰ぐ

刈り稲の匂ひ立ちきてふるさとが一直線にわれに駆け寄る

莟のまま凍みし紅薔薇黒ずみて救ひの手などはや受けつけず
繭籠るとき  岡口茂子歌集 四六判/212頁/3150円
「岡口茂子は、みずからを無名者呼ばわりする。そして相聞歌の持つ無名性と絡めて、無名に徹することの負を底荷とし、それをバネとして、いまなお作歌力盛んである。」浜田康敬帯より
生れたくて生れしに非ねそれぞれに生き甲斐などというを見出だす

わが裡に広がりやまぬ枯野あり折れそうな月一つ配して

繭籠るときと病む躯をあざむけば駆け登りゆく冬の花火は
齶田 あぎた 水谷文子歌集  続かりん百番  四六判/180頁/2625円
「この歌集から作者がいかに人の心と思いとをよくみつめ、歌っているかが知られるだろう。作者の視点は「思ひまさりて深き者」の側に自分を置こうとする意思である。」岩田正序より
光太郎と智恵子とありて智恵子滅ぶ「思ひまさりて深き者」より

あぎ田とは低湿の田よ 日本紀にふるさと記述されたるはじめ

君待つと書を読むわれにひそやかに青水無月の夜の雨降る
 幻有 げんう  石井和子歌集 原型叢書・登花叢書 A5判/224頁/2625円
「発想はいつまでも清新であり、日常的現実を超えたことばの時空を自在に生きて、いよいよ芳潤である。詩的年輪を重ねるにつれて、事物が底光りをみせる。」前登志夫帯より
身の力ゆるめて海にそそぐとき川はやさしき寂寥に入る

チェーホフの髭のごときをそよがせて渋皮色の魚横たはる

ゆふつ日を砕くさざなみいづくかの王国ひとつ滅びむとして
 辛 夷  酒井京子歌集 明日香叢書   四六判/184頁/2100円
長男を亡くした自失の日々に短歌と出会って15年、悲しみを歌に昇華し、一途に歌った第一歌集。
序・川合千鶴子
不幸とふ思ひを越えて吾子と遊ぶいつしか身につく阿吽の呼吸

幼きに失語せし子が病院にて意識なきままママと呼びたり

交す酒猪口二、三杯にてこと足れば夫は手酌に吾は飯食む