最近刊歌集

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 朝の水    春日井建歌集   中部短歌叢書  A5判/248頁/3150円 送料310円
ISBN 4-88551-849-0
「この一冊は、加療の日々を背景としている。(中略)やはり目を離すこともできかねる病を見ながら、私は新しい歌空間を造型したい、と願っている。朝ごとにのむ水の明るさ、安らかさ。まずは一冊を元気に編集する事ができて喜んでいる。」
――著者後記より
てのひらに常に握りてゐし雪が溶け去りしごと母を失ふ

スキンヘッドに泣き笑ひする母が見ゆ笑へ常若の子の遊びゆゑ

早朝ののみどをくだる春の水つめたし今日も健やかにあれ
 天 彦    松川洋子歌集   りとむコレクション  四六判/232頁/2940円
天上への思慕が、地上の営みを相対化し、一方にある悲しみと、一方にある諧謔が生きることへの敬虔な心をよび起こす、松川短歌の特長をさらに極める。
北海道にあって「太郎と花子」を創刊後、初めての第五歌集。

わたくしを伐つて下さい石棺をいとふ少年のねむりのために

満月のへりを撫づれば端数切られし円周率がくくと笑へり

わたしそらと申します あをすぎる極月の天が身をよせてくる
 梯子の上の夕焼    室岡仙太郎歌集   香蘭叢書  四六判/200頁/2625円
榛名山の南麓に育ち、永年建設業に携って戦中戦後を懸命に生きて来た、一人の男の軌跡がくきやかに歌い上げられた第一歌集。
跋・今村すま子

現場より雪に濡れきし鳶職の昂ぶる報告火を寄せて聞く

建設業倒産自殺の記事閉じて地祭りの竹枝打ち払う

屋根野地の空一面の夕焼けの中より大工地に還り来つ
 こゆるぎの磯    錦織ミチヱ歌集   四六判/184頁/2625円
新聞歌壇や「短歌研究」誌上で上田三四二氏の選を受けた著者の第一歌集。亡夫と20年住んだ大磯の海岸にちなみ、「こゆるぎ」と名付けた。跋・矢沢歌子

こゆるぎの磯ゆ仰げる雪富士は箱根の山の肩に小さし

会話なき夫婦増えつつありと聞く少しさわがしからむかわれら

素麺を茹でつつ父母を恋ふる歌一首また一首口より出づる
 故 山    小澤八重子歌集   A5判/200頁/2625円
今は生れ育った安房を離れて暮す著者が、自らの生の再確認の場でもあるふるさと・はらからへの深い思いを綴った第一歌集。
跋・田中子之吉

弟妹ら集へば父母に誰か似て記憶うすれし面影を追ふ

梅雨入りの青田の上をすれすれに蛍とびゆくふるさとの宵

花多き五月は父の忌ふるさとに咲きつぐ躑躅の白花恋し
     木村諄子歌集   好日叢書  A5判/168頁/2625円
機関士だった父、ビルマで戦死した兄、教職にあった著者を支えた母―その「絆」は著者の生活や生命と一体化して作品を生み出す。
序・小西久二郎

「荒城の月」朗々と兄の声名月の夜の耳底に残る

衣縫いてたつきを支え三人の子育てし母の指ぬき古ぶ

望郷にハワイの海も霞むとう永久に還らぬいもうとの文
 青い泥土    佐藤敦子歌集   草木叢書  A5判/176頁/2625円
「圃場整備の際、目にした青い泥土が今もって印象深く、生涯農に携わって参った自身そのものだと歌集名と致しました」と語る著者の第一歌集。跋・島田修二

上田と評価され来しわが家の田掘られてあらはの厚き泥土層

青味帯ぶる泥土層掘られし屋敷田に夕べしるけく土の匂ひす

農継ぐと還り来る息子の草鎌も購ひてひそかに納屋に掛けおく
 山伏峠    井上初子歌集   礫叢書  四六判/168頁/2625円
老舗の米穀商の跡取りとして夫とともに家業を守る著者が、今も店主の自負を持つ卒寿の父や母、子など家族とある日々を歌った第一歌集。
解説・由良琢郎

マリリン・モンローといふ名の蘭を飾り置く卒寿の父の木の事務机

春風がその懐を抜けるとき野辺の地蔵は表情明る

黄昏れて面輪おぼろな石仏を風吹きさらす山伏峠
 あけぼの草    足立美都子歌集   礫叢書  四六判/160頁/2625円
花びら一つ一つに星空を持つあけぼの草に託して、夫の転勤に従った「街の暮し」と夫亡き後、帰郷しての「里の暮し」を歌った第一歌集。
解説・由良琢郎

有明の星がまたたく花宇宙 あけぼの草の花に会いたる

ゆっくりとおやすみなさいと亡母の頬をなずれば未だ残る体温

天心に音なく伸びる飛行機雲その尖端にある人思う
 蒼い月    前川陽子歌集   礫叢書  四六判/160頁/2625円
湘南の風光を愛し、震災で傷ついた神戸への寄り添うような思いを持ちながらも、ふるさと鳥取への浪漫的な郷愁を歌い続ける著者の第一歌集。解説・由良琢郎

月蒼く波は揺籃 ここち良き眠りに入りぬ杳きふるさと

蒼い月砂丘を照らす千一夜波寄すごとくうごく風紋

薔薇二本養う程の水かさがあればほどよく日々を生き抜く