2002年 11月の新刊(著者名50音順)

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 縹色の空 (はなだいろのそら) 綾部秀人遺歌集     やまなみ叢書 四六判/184頁/2500円

20歳の頃短歌を始め、平成13年、75歳で逝去した「やまなみ」選者の第一歌集。静謐は更に静謐へ向かい、澄明な醇乎たる詩境が招かれた。

       跋・草野源一郎氏。


 縹より次第に紺に暮れてゆくひとときがあり杉の秀のうへ

 遅れこし末席に説教のこゑひびき茫然と居りしときのわが幸
 ボレロの響き   今井悦子歌集   四六判/200頁/2500円
小樽の運河近くに育ち、青春時代を戦火の中で過した著者が、時代をどう歌うか、様々に試みつつ歌った第二歌集。   序・岡井隆氏




 湿りたる防空頭巾の青春を憶ひつ低く口ずさむボレロ

 ゆつさりと野菊抱へて戻りきぬ二人暮しの隙間は埋まるか
 慈しむ   城谷榮子歌集        A5判/176頁/2500円

 障害児教育一筋の夫、航海士の息子を持つ著者が、36年共に暮した姑や米寿の母への思いや心に抱いた瑞々しいものを歌った第一歌集。        序・近藤芳美氏

 

 
 焦土なりしこの庭土に慈しみ育て来し花さわに咲きつぐ

 障害児教育一筋の夫にしてさりげなく打つ点字の賀状

 水 辺   杉本容子歌集    中部短歌叢書  四六判/200頁/2500円

「明解な歌空間が物語性を伴って、短篇を読むようなふくらみがある。」(春日井建氏)
『朝の橋』から6年、待望の第二歌集。

 
 祈る場へおもむくやうに明けきらぬ水辺の森へひそひそ歩く

 見えぬもの見えて輝く束の間よたとへば雲を押してゐる風
 遠き視野      廣田光男歌集     四六判/232頁/3000円
銀行員に徹する為、作歌を中断せざるを得なかったが、秘かにノートに記してきた時々の思いと、作歌再開後の作品を纏めた第一歌集。
               序・来嶋靖生氏

 
 陽を浴ぶる山ことごとく蜜柑熟れ妻となりたる汝みずみずし
 
 われもまた去る群のなか雪柳けさ咲き溢れ陽のかげこぼす
  清 涼      前川昭一歌集     A5判/264頁/2500円
 
 「青南」会員で、実業家として日本経済の中枢にある著者の第一歌集。

 集名「清涼」は江戸初期の高僧、盤珪禅師の書「触所清涼」に因む。

二十五万死闘のすゑに敗れし島沖縄南部でゴルフなどせじ

モスクワの仕事終ればネクタイをはづして妻とドイツへ向ふ
  辛夷一樹      村野和嘉恵歌集     四六判/208頁/非売 

夫を看取る日々、肉親やふるさとへの思いを歌い、「参与と享受の調和のとれた穏やかな抒情」(岩田正氏)へと高め、本年2月に逝去した著者の遺歌集。

 
 ひそやかに茶の花咲きて茶畑を歩めば夫は遠き目をする
 
 ふる里に続く山脈くつきりとしづかに明けて恋しかりけり

 ふゆくさ      山中久一歌集     波濤叢書   四六判/192頁/2500円 

「歌を作り始めたころ、ノートに『ふゆくさ』と名づけて書き溜めてきた」と語る著者が、「形成」「波濤」などに発表した60年余の作品を纏めた第一歌集。
 裏山の竹笹鳴らし戸を鳴らす木枯らし止まずいつかねむりぬ

 ネオンサインのビールの泡はもりあがりもりあがりビルの上に滾(こぼ)れつ
 翠 嶺   吉田春子歌集      響叢書 四六判/200頁/2500円

 桜の名所、高遠に住む著者が、そのイメージとはうらはらな冬の厳しさ、過疎化などの現実と、美容師の仕事、家族の絆を歌った第一歌集。
跋・綾部光芳氏

 


 凍てつきて零下十五度の朝なれば家のいづこか絶えず鳴るなり

 おほかたは老いのみにして若きらの片隅に寄るむらの寄り合ひ