短歌研究社 2008年7月刊 歌集・歌書

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『短歌の源流を尋ねて』

綾部光芳評論集『短歌の源流を尋ねて─実作者の立場から』

2008.07.20刊/四六判/456頁
定価3,800円(本体3,619円)
ISBN 978-4-86272-090-0

短歌はどのように誕生したのか、その謎を〈歌人〉の立場から解こうというのである。綾部さんのいう源流とは、短歌の表現や言葉が生まれ育った源の意味である。それぞれの時代の歌人たちの言葉や息づかい、心の揺れや思い、そうしたことの源流である。源流に触れて、自らと共振する、あるいは共感する、それが綾部さんの目指した源流だった。(辰巳正明(国学院大学教授)「跋」より)
東歌の〈入間〉をはじめ万葉集・和泉式部・無名抄から大野誠夫・近藤芳美に至る短歌表現の考察

Ⅰ 入間・飯能の和歌文学
  〈いりま〉から〈いるま〉へ/〈入間〉にかかわる東歌 他
Ⅱ 表現と言葉
  結句の「て」止め/時間経過の表現について/枕詞の効用 他
Ⅲ 秀歌の条件――『無名抄』より
  命とひきかえに秀歌を達磨歌の是非 他
Ⅳ 大野誠夫断片
  大野誠夫の創作語/『埃吹く街』と『薔薇祭』他
Ⅴ 贈答歌の世界――『和泉式部日記』より
  紫式部の和泉式部評/帥宮挽歌から/和泉式部と仏教 他
余録 『埼玉短歌事典』顛末記 他


『湖螢』

山田厚子歌集『湖螢』

2008.07.26刊/四六判/208頁
定価2,625円(本体2,500円)
ISBN 978-4-86272-112-9

琵琶湖畔に生れ育った著者が止め難く心赴かせた湖、その地に咲く桜、自らの発揚としての仕事など、逝去から一年に際して纏められた第一歌集。跋・米田律子

硫酸紙反故焼く匂い常ならぬ暗がりにしも風は動きぬ
絶え間なく桜の花の散る朝命終るに音あらざらん
さざ波の志賀に生れぬ大き陽の湖より昇り水のたゆとう
手に囲う指の間を洩れてさす仄けきひかりこの湖螢


『熟田津』

山田泰子歌集『熟田津』

野火叢書
2008.07.20刊/A5判/200頁
定価2,800円(本体2,667円)
ISBN 978-4-86272-102-0

万葉の故地熟田津を故郷とし、「構えず、衒わず、巧まず、自然体で目の前の景に対し、ものの本質を素直に把握する」(八城水明・序)と評された著者の第一歌集。

病身のわれの内助は生きること苦悩を見せぬ夫に添ひつつ
熟田津を見放くる国道の坂の上にこころ素直に夕陽を拝む
足腰の危ふき母が吾の荷物持ちて先行く背なひきのばし
音もなく着水したる鴨一羽ゆふかぜに身をまかせ流るる


『冬をとなりに』

桜井京子歌集『冬をとなりに』

香蘭叢書
2008.07.26刊/四六判/224頁
定価2500円(本体2,381円)
ISBN 978-4-86272-110-5

香蘭賞受賞歌人の著者が、キャリアウーマンであると共に妻、二人の息子の母である自らを、ひた向きに歌った第一歌集。 序・西澤みつぎ 解説・千々和久幸

相槌をうつより他になき会話ボールペン一本見えなくなりぬ
わがほかは男ばかりの家族にて活ければ苦し白百合の香は
地下鉄のホームはいつも風がある闇を来たりて闇へ行く風
蛇口より頬を濡らして飲む水の寒なり 器用でなくてもいいか


『海の話』

木村輝子歌集『海の話』

塔21世紀叢書
2008.7.31刊/A5判/208頁
定価3,150円(本体3,000円)
ISBN 978-4-86272-093-1

亡き夫を思い、「夫婦というのは、時間の流れの中に互いの存在を確かめ合うもの」と語る著者が、かなしみをふり払うように詠んできた歌を纏めた第三歌集。序・永田和宏

ゆきがふる青い空から雪が降る体はこの世のほかへは行けず
冬晴れの鳥の時間へ紛れゆきピラカンサの実のひかりのなかへ
頬杖をくらりはづせる現身に白いひかりのどこまでが夢
いいえ梨はバラ科なんです暮れてゆくうつしよ遠く月の出でたり