短歌研究社刊 2008年9月刊 歌集・歌書

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『トワイライトの神々』

津川信子歌集『トワイライトの神々』

2008.9.5刊/A5判/168頁
定価2,700円(本体2,571円)
ISBN 978-4-86272-119-8

「独得の美意識と豊かな想像力で情念のカオスを詠う。喩を駆使しながら奥深いイメージを表出している。みずみずしい声調をもって、『銀河螢』に続く第二歌集。」(足立敏彦「帯」)

美しき自己愛の海DNA透かせて卯月の青きフラスコ
苦しげにはた放埓に詩華たちが立ちあがりくる万緑の森
垂乳根のははの小櫛を挿頭すときほのかに光りて発ちゆく蛍
肺葉の一葉をすこし蝕みしは大むらさきの幼虫ならむ


『邑の四季・心の四季』

三輪陽子歌集『邑の四季・心の四季』

新かりん百番
2008.9.30刊/四六判/224頁
定価2,500円(本体2,381円)
ISBN 978-4-86272-123-5

「かりん」にて22年、平成13年には「かりん力作賞」を受賞し、この度の歌集では「作者が一番生きている」(岩田正「帯」)と評された歌人の8年の軌跡を示す第二歌集。

誰の言葉もお日様経由でとどく初夏二人静の花も咲きたり
青春の次に来る朱夏子を叱り泣くなと叱りわれ泣きし頃
地平から地平へわたる大き虹しづかにくぐる鳥影のあり
銃身の冷ゆる間のなき国あるをコスモス畑の揺れの優しさ


『花を選る』

吉川一枝集『花を選る』

響叢書
2008.9.30刊/四六判/240頁
定価2,500円(本体2,381円)
ISBN 978-4-86272-120-4

故宮岡昇主宰の「樹液」創刊に参加、現在は「響」にて活躍する著者の第一歌集。
「『花を選る』からは吉川さんの生きとし生けるものへの温かい目線を感じる」( 綾部光芳・跋より)

ビロードのごとき真白き夏椿音なく落ちぬ気怠き午後に
げんこつが飲み込めさうな口開けてあくびの後の安らぐ気分
店頭で手話の二人が花を選るその指先までがうきうきと見ゆ
雪釣りに興ずる孫の赤き頬京人形のやうななめらかな肌


『思ふ存分』

赤間洋子歌集『思ふ存分』

冬雷叢書
2008.9.27刊/A5判/208頁
定価3,000円(本体2,857円)
ISBN 978-4-86272-115-0

高校の化学の教師を退職したのを機に、本格的に染色の勉強を始め、個展を開くまでとなった著者が、自ら染め上げた藍染で歌集を飾り、亡き夫に捧げる第一歌集。
跋・大山敏夫

この色が縹色かと思ひつつ藍の液より糸を引き上ぐ
摘みとりて干したる藍の葉が匂ふ青き色素を抱きたるまま
退職の虚脱感とは無縁にてまづひと月が過ぎ去りにけり
祈るやうな気持抱きつつ糸を解く最後に仕上ぐる絞りの作品


『留鳥』

板谷アツ子歌集『留鳥』

白橿叢書
2008.9.15刊/四六判/224頁
定価2,500円(本体2,381円)
ISBN 978-4-86272-117-4

「作者は多様な眼を持っている。写実によって、ものの真実に迫ろうとする作歌姿勢が読みとれ、同時に芯の強さも窺えるのである。」関田史郎「跋」より

幻ともつかずあかとき一瞬を立秋の日の風の走れる
寂しみて聞きてをりたり燕の留鳥あるをラジオの伝ふ
沈丁花匂ふ夜にきてひたひたと水盤の水呑むを聞きをり
忘るるが常となりても「瞬間の志」なる言葉忘れず