短歌研究社刊 2008年12月刊 歌集・歌書

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『フィボナッチ級数の歌集』

北川色糸歌集『フィボナッチ級数の歌集』

2008.12.14刊/四六判/176頁
定価1,680円(本体1,600円)
ISBN 978-4-86272-118-1

フィボナッチ級数とは、1, 1, 2, 3, 5, 8 …と先行する2つの数字の和が無限に展開する数列。自然から発見されたフィボナッチ級数で自然の歌を纏めた『光追う日日』に続く第二歌集。
「北川色糸の歌は自然を光、色、材質、音など要素のアラベスクに変える。口語体も擬音語も頻出するが、抒情は皆無、そもそも自他の人間関係がほとんど歌われない。穂村弘のいう「酸欠時代」の短歌はこんな極限まで行くのかと、老人のわたしはどろくばかりだ。」針生一郎・帯より

水いろの洗濯バサミがみんなそろって青い山々をつりあげている
少しでも深いところで遊んでいる冬の亀さんこっちへおいで
道路に降り立つと思わせて寸前のところで再び舞い上がる鳩
どこにも帰る場所がないから音立てて雨は地上に戻り来にけり


『風にあずけて』

三木佳子歌集『風にあずけて』

2008.12.24刊/四六判/200頁
定価2,625円(本体2,500円)
ISBN 978-4-86272-135-8

「著者は、日々のくらしの中で、ともすれば忘れさられそうなものに、独自の名をつけて呼び出そうとしていたのかも知れない。それが人生の起伏を越える力となったのであろう。」(米田律子「跋」)

濃き影に繋がれ朝の電車待つ離れゆくものを風にあずけて
寒寒と空へ積まれている廃車ひとつくらいは飛び発ちてみよ
枕辺の灯に誘われし三月の蚊を挟みおく白きページに
ベランダは春の日だまりムスカリやビオラの間に母を座らす


『氷河』

現川尋香歌集『氷河』

2008.12.25刊/四六判/160頁
定価2,500円(本体2,381円)
ISBN 978-4-86272-144-0

「過ぎ去りし1999年夏」に始まる青春の残り火の中で短歌と出会い、「パラサイトシングルだったりニートだったりフリーターだったり」(あとがき)した作者の第一歌集。

幼き日国境だと信じていた北陸自動車道は銀に輝く
早朝に散歩すると通報される自殺の名所の遊歩道行く
喪失の果てに帰った我が家はキバナコスモス乱るる野原
ライオンの時は止まりて午睡するいしかわの地の南アフリカ


『花のコラール』

鶴田つた歌集『花のコラール』

井泉叢書
2008.12.10刊/A5判/208頁
定価2,500円(本体2,381円)
ISBN 978-4-86272-134-1

阪神淡路大震災の災を遁れ、故郷津市に永住の家を定めた著者による、やわらかい抒情の中に才気がきらめき、都会的な香気溢れる第一歌集。序・竹村紀年子

ペチュニアの花がらを摘む指先に紫めけるたそがれの風
厨房に入りしことなき夫なれど南瓜固きをエイエイと切る
あいまいな心の部分を許し合いパステルカラーの人生のどか
天地の恵みのままに生くるなり安らけくあれ花のコラール