短歌研究社刊 歌集・歌書

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『天窓』

安永蕗子歌集『天窓』

2009.10.1刊/A5判/408頁
定価6,480円(本体6,000円)送料340円
ISBN 978-4-86272-176-1

熊本市名誉市民に選ばれた記念として刊行
六年ぶりの歌集であるが、私の存念は何ら変わることはない。〈歌はいつも新しい扉を開く〉。」

夕空に浮きて寄りあふいわし雲首尾のあたりに掌があるやうな
天窓を空に組む足父の足一梁ゆらとわが目もゆれて
さやさやと米三合を洗ひゆく双手ひそかにきらめくときか
横ざまに遠く流れて夕桜骨のごときがわれを見てゆく
夜の湖にひびきてやみし鴨の声遠くはるけき世に還るべし
裏庭の白膠木ま白き雪積めり若冲朱乱の秋もすぎたり


『ジャダ』

藤原龍一郎歌集『ジャダ jada』

2009.10.20刊/A5判/200頁
定価3,240円(本体3,000円)
ISBN 978-4-86272-157-0

「ジャダ」とは「jazz」と「dada」を合成した単語で、1920年代に流行した言葉だそうだ。1929年に大恐慌が始まり、やがて第二次世界大戦へとつながって行く。そういう危機感をはらみながらも、新しさへの志向をもった言葉として、「ジャダ」という造語を、この一巻の表題として選んでみた。

六本木ヒルズは暗喩ならざれば硝子の壁に雨滴の飛散
マンションの窓の外には雲流れその陰翳を黙示となさば
地下鉄の後方車輛に身を置きて思想死という死語ぞ愉しき
植栽の紫陽花汚れつつ咲きてペットボトルの半ば泥水
お台場の共同溝にパルチザン潜み期すべし本土決戦


『レガッタの季』

三枝英夫歌集『レガッタの季』

コスモス叢書
2009.10.16刊/四六判/232頁
定価3,240円(本体3,000円)
ISBN 978-4-86272-180-8

「歌集名は、隅田川のボートレースを詠んだ作品から採ったが、隅田川は東京のシンボルであり、ふるさとの川として忘れ得ぬ川である。」(あとがきより)

渺々たる海を圧し来し流氷の表面粗く凹凸きざむ
富士覆ふガス動きつつ虹立ちぬ虹はわれらを誘ふごとく
ラマ寺に誦経唱和につつしめば遠世の悲歌のごと胸に沁む
東京港の遥かに浮ける「風の塔」煙霧晴れ来て視野に輝く


守屋純江歌集『夕まどひ』

コスモス叢書
2009.10.20刊/A5判/232頁
定価2,571円(本体2,381円)
ISBN 978-4-86272-173-0

「正倉院御物、更にはシルクロードなどをつぶさに観て、短歌に歌い取る旅。70歳を越えてなお盛んな歴史文物に対する興味や関心。その持続の源泉は何であろうか」(奥村晃作・帯)

昼寝などせずと告ぐれど心地よしわが夕まどひ相撲見てのち
ポール・ボキューズ大丸店でパンを捏ね焼く裏方のわが孫娘
ギヤマンの菊に蝶文台付杯、吐息ひそめてわが見入りたり
うす衣に肢体くつきり交脚の青く妖しき北魏の菩薩