短歌研究社刊 最新刊歌集・歌書

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『』

石井僚一歌集
『死ぬほど好きだから死なねーよ』



2017.12.27刊/四六判変形/136頁
定価1,836円(本体1,700円)
ISBN 978-4-86272-572-1

話題沸騰となった、短歌研究新人賞受賞作「父親のような雨に打たれて」収録。
自分をとことん晒し、噓のない言葉の力を探し続ける歌人の、記念碑的第一歌集!

可能なら、この歌集を読んで生き続けてほしい。幸せになってほしい。空を飛んでほしい。言葉に、歌集にそんな力はあるだろうか?(あとがきより)

父親のような雨に打たれて/ 逝く蝶/ たこ焼き機、または便器/若者のすべて/
十三月のマザー・テレサへ/ ユリイカ、溺れていたんだ。/
瞬間最大風速!!!!!!!!!!          ─目次より

装幀=セキネシンイチ制作室


『シジフォスの日日』

有沢螢歌集
『シジフォスの日日』



2017. 12.8刊/四六判/240頁
定価2,800円(本体3,024円)
ISBN 978-4-86272-563-9

 
      いのちよりも  言葉を
 

四肢の自由を奪われながら
かろやかに、しかし勁く気高く、
病床から自己をみつめつつうたう、
三七九首を厳選



「考えられる最大のハンディを背負いながら、嘆かず、絶望せず、常に前を向いて生きている。……手が使えないから、原稿が書けない。脳裏に到来した歌を絶大な記憶力で記憶して、かたわらの人に書き留めてもらう。……『シジフォスの日日』はそのような経緯によって成った、ほかに類例がない歌集である。」
(小池光・栞より)


今日手術しなければ死ぬと言ひ切られ夜桜の下{もと}運ばれてゆく
三十一回五十音図を読む友に頷きながら歌は生まるる
痰だけは正岡子規に負けるまじ日に三箱のティッシュを空ける
一年半わが傍らに友がゐて夜鶯{ナイチンゲール}と心中に呼ぶ
動かざる白き繭ひとつ横たはり遠き夜景と対峙してをり

栞=穂村弘/酒井佑子/小池光
装幀=菊地信義

† 3/10 東京新聞(夕)「土曜訪問」にインタビュー記事が掲載されました。
† 4/4 朝日新聞(夕)・文芸欄にインタビュー記事が掲載されました。
  


『硝子の島』

川野里子第五歌集
『硝子の島』



かりん叢書
2017. 11.10刊/四六判/184頁
定価3,024円(本体2,800円)
ISBN 978-4-86272-546-2

大航海時代の世界地図には
記されていない国
〈ジパング〉からの旅人である「私」は
ベネチアで
FUKUSHIMAの
名を耳にする──。

被災ののちの
日本の原像を求めて訪ねる
東北、南島、
そして老いゆく母
静かな中に勁さを秘めて
いま、自在にうたう


シャワー浴びるわたしは寂しい巨大花スマトラオホコンニャク今夜咲かむとしつつ
ベネチアに見てゐる古地図日本のあらかじめなくこののちもなき
列島に日本人のみ残るといふあの舟に吾は帰るべきなり
白秋がせし恋どれも深傷なり摺られながらに林檎かをりぬ
わが裡のしづかなる津波てんでんこおかあさんごめん、手を離します

👑第10回小野市詩歌文学賞受賞

『散録』

外塚喬第十二歌集
『散録』



朔日叢書
2017.10.20刊/四六判/204頁
定価3,024円(本体2,800円)
ISBN 978-4-86272-537-0

父七十二歳、師木俣修七十六歳
という年齢を強く意識しつつ、
心のおもむくままに歌い続けた日々の断章


もしや今日は天老日かわだかまり何ひとつなく空は冬晴れ
山鳩のどどつぽつぽと鳴くけやき夜には風のたまり場となる
家にまで持ち帰りては心配の種になる種を大空にまく
何が取り得かと訊かれてもがんもどき煮るぐらゐしか能がなく
手すさびにゆふべに開く子の図鑑くはがた虫の臭ひこもれり




『雁の群れ』

西 一村歌集
『雁の群れ』



まひる野叢書
2017.10.18刊/四六判/176頁
定価2,000円(本体1,852円)
ISBN 978-4-86272-549-3

臨床検査技師として病院に勤務。
日々接する患者から人生を学び、詩歌によって孤独の心と真向かう。
四年間の四百首をまとめた『夏の鉄橋』に続く第二歌集。


病院裏の甕に誰かが飼う鮒はただ一匹でしずかに生きる
吃音に苦しみてきし五十余年〈詩歌〉に我は守られ居りぬ
人間のこの身体には二百個の大小の骨あり感謝して生きる
点滴できる血管はもう見つからず針跡ばかり赤黒き四肢
便臭のこもるが唯一生きている証よオムツを換えに人来る
昏睡続く九十五歳の足背の血管さがすエコーでさがす
生よ死よせめて悲哀の窓あけて遺族着く間の春風入れる


『窓』

神谷佳子歌集
『窓』



好日叢書
2017.10.12刊/四六判/224頁
定価2,916円(本体2,700円)
ISBN 978-4-86272-550-9

「八十年余をふりかえると、窓外を景が過ぎるように淡々と思い返されます。
 歌を読み返しつつ、かすかに甦ってくる『いのちのこゑ』
 それは、私の人生の通奏低音なのでしょう。」(あとがきより)


炎帝のゆるまず蟬のさかんなる忌の月六日 九日 十五日
大地より刈りて綯ひたる藁縄の遊びにまかすとふ鉾の雅びは
夫在りてこそのひと生と告げたきよさあ越えてみむ八月の峠
まどろみつつ覚めつつ見つる雲の影音なくゆけりわれはいづくぞ


『樹氷まで』

秋葉四郎第十二歌集
『樹氷まで』


2017.10.5刊/四六判/204頁
定価3,240円(本体3,000円)
ISBN 978-4-86272-540-0



斎藤茂吉記念館館長として茂吉をめぐる人々の情に触れ、
ときに蔵王の樹氷林に向かう。
またある時は、大都会のビル群のはてい沈む日に啓示を受け、
街の灯に憩う。
グランドフィナーレの心境に立つ作者七十代後半の作品群。


十六夜の月中空に光りつつ雪ふりをれば人をしのばす
敗戦国の少年としてかたくなに育ちきいまだに消ゆることなし
街の底泡だつごとく点り来てつづまりに人は夜の灯に憩ふ
上山の茂吉の蛍とぶ道を恋しき光身に沁みあゆむ
佐太郎の生年越えていよいよに独りとぼとぼと遠き道行く


『アネモネ・雨滴』

森島章人歌集
『アネモネ・雨滴』



2017.9.26刊/A5判変型/192頁
定価3,240円(本体3,000円)
ISBN 978-4-86272-530-1

第一歌集『月光の揚力』から十八年。
生と死を架橋する
第二歌集!

「まるで無造作に投げ出すように示された体言の連打。
『アネモネ・雨滴』には痺れた。
言語感覚の鋭さこそこの歌集の大きな魅力なのである。」
(村木道彦・栞文)


雛罌粟の揺るる向かうをしめらせて今宵阿修羅が足洗ふ音
いにしへの悲歌石に封じられ生きてあるうち聴かず知らざり
天に唾吐く日も夜の翼降りくるとからくり時計の小鳥が告げる
抽斗に海をしまへば生きやすき少年といふもろき巻貝
きみの掌になぜに集まるふはふはと舞ひそびれたる花粉、雪など
暗きところをかすかに上りやがて咲くあなたの息がアネモネと言ふ

栞=村木道彦/吉田文憲/今野裕一
装幀=間村俊一


『裸眼で触れる』

松本典子歌集
『裸眼で触れる』



かりん叢書
2017. 9.1刊/四六判/148頁
定価2,160円(本体2,000円)
ISBN 978-4-86272-545-5


  
震災、原発、母の老い、不穏な世情、内戦、難民・・・。
生きがたい時代を
懸命に生きる人々の
命のきらめきを見つめて。


『いびつな果実』『ひといろに染まれ』に続き
七年ぶりに世に問う第三歌集!


あふぎ見るたわわの桜すべての歯こぼれるまでに母は生きて来て
「ふるさとを除染するため」食べるため原発へ向かふひとバスに消ゆ
〈保育園落ちたの私だ〉プラカード持つパパはゐず泡雪が舞ふ
シリアから逃れしだれもが持たぬ鍵ひかれりわが家のドア閉むるとき
ひといきにキャンドルの火を吹き消せばくらやみに生るつぎの戦火が
                              


『塚本邦雄全歌集 第八巻』

文庫版
『塚本邦雄全歌集 第八巻』



2017. 6.9刊/文庫判/332頁
定価2,484円(本体2,300円)送料100円
ISBN 978-4-86272-558-5

 戦後短歌と対決し続けた塚本短歌
 その最晩年の戦いの全貌


序数歌集二十四冊のうちの『汨羅變』、
全集未収録の『詩魂玲瓏』『約翰傳偽書』、
ならびに拾遺三十二篇に加え、初句索引を付す

 エッセイ=坂井修一「冥府の鼻歌」
 解題=島内景二


『梟を待つ』

植田珠實第一歌集
『梟を待つ』



山の辺叢書
2017. 8.8刊/四六判/196頁
定価2,916円(本体2,700円)
ISBN 978-4-86272-535-6

「その歌は、やわらかく茫洋としており、それでいて不思議な鮮やかさを持つ。
 古い時間と不確かな〈今〉を行き来しながら、目の前にあるものを、
 やわらかなまなざしで包みとる。」
(吉川宏志・解説より)


たちのぼる霧は三輪山より生れて母もいつしか隠れてしまふ
沢蟹の朱のちりぢりに隠れゆき始神峠の翳の深まる
みづうみは風のかたちに凍りたり脚を曲げつつ牡鹿が渡る
小学校の軋む廊下をバケツ持ちくれし少年といまも棲みをり


『鳥語の文法』

遠藤由季歌集
『鳥語の文法』



かりん叢書
2017. 7.1刊/四六判/176頁
定価2,700円(本体2,500円)
ISBN 978-4-86272-532-5

他者の道を歩くことはできず、自らの道を歩むよりほかにない現実を
投影してしまう詩形としての短歌、そのような短歌への親しみと畏れを、
本歌集を編むことによって改めて抱くことになった。
(あとがきより)


現代短歌新人賞受賞の『アシンメトリー』から七年となる待望の第二歌集。


月光はスライスアーモンドより脆く身じろぐたびに割れてしまった
冬がいい桜並木の静けさを独り占めして歩くのならば
ガラス戸に翳り映れるわが顔もわが顔 鳩が白く過ぎりぬ
フード付きパーカーはおる季となり知らずに積もる後ろの時間
遊歩道ぐるりと廻らせ手賀沼は確かめておりおのれの広さを
じわじわと四十代にも馴染みおり器に牡蠣の殻積み上げる


『痩せ我慢』

紺野裕子歌集
『窓は閉めたままで』



2017.6.27刊/A5判/160頁
定価2,700円(本体2,500円)
ISBN 978-4-86272-534-9

ふるさと福島の大災害と父母との別れを歌う第三歌集。
「明るさと希望を失わず、簡潔な表現の中につなぎとめられた歌の数々。
どのページにも紺野さんのやさしい心が息づいている」小池光


山林を背負ふかたちに在る家に避難先なきふたりの少女
老いし夫婦のかたちつぶさに子らに見せ父母は逝きたり二年をおかず
螢よこつちの水は苦いぞい 汚染土を抱くちちははの庭
おるがんのほとりに歌ひしことありや正岡律の歌ごゑおもふ
ふくしまの止むことの無き喪失をわが身のうちにふかく下ろさむ


『肖てはるかなれ』

塚本靑史著
『肖てはるかなれ 斜交から見える父 』



2017. 6.9刊/四六判/234頁
定価2,800円(本体3,024円)
ISBN 978-4-86272-529-5

      十四年の歳月をかけて紡ぎだす
       父と私のかけがえのない時間


 

私の文章は、息子から見た父、邦雄像に過ぎない。
それでもクニオワールドを囲む壁に穿たれた穴よろしく、
実像の一部を垣間見る手助けぐらいにはなろう。
(「後記」より)

一歌集から一首を引き折にふれての雑感を綴る「徒然懐旧譚」八十二話に
「祖母の面影 追悼安永蕗子」、「塚本邦雄全集月報」より十六編を併録
 


『ぶどうのことば』

大松達知歌集
『ぶどうのことば』



コスモス叢書
2017. 5.16刊/四六判/192頁
定価2,916円(本体2,700円)
ISBN 978-4-86272-526-4

まだ小さな娘と私
夫、父として、
教員として、
世界の中のひとりとして
ほろ苦い日々

ときにひとり酒を酌み
歌友と語らう
四十代なかば、
充実の日々。

若山牧水賞受賞『ゆりかごのうた』につづく
2014年から3年間の455首をおさめる第五歌集


呑むための器ばかりが増えてゆく四十半ばの白い白い闇
おやすみを言はずに妻が寝てしまふ家族三人になつたころから
ふりつもる雪はなけれど月光のふりつもりつつ吾子はねむれり
この酒はだれが飲ませる我酒かな生徒を思ひ二親を思ふ
居職でも出職でもなく満席があたりまへなる教室にゆく
四歳をぐぐつと抱けば背骨あり 死にたくないな君が死ぬまで


『M子』

もりき萌歌集
『M子』



中部短歌叢書
2017. 5.17刊/四六判変型/172頁
定価2,160円(本体2,000円)
ISBN 978-4-86272-536-3

前歌集から5ヶ月。
病魔との闘いの日々に書き続けた歌による第二歌集。
「一生を不器用に迷いながら生きた証として、一時期の筆名でもあった
『M子』と名付けました」(あとがき)


胎内の芽生えのようにゆらゆらと光の紐を握りしめたい

    「森木々の萌え出づるいのちをペンネームとした作者が、病魔とのたたかいの日々にあって握ろうとした
    息の緒のひかりの紐。そしてそこから引き出されて来た歌たち。転生の胎を夢見るまえに、
    いま生きてあるその裡なる想いの光芒を見せて欲しい。見せ続けて欲しい」(大塚寅彦・帯)


手のなかでサイコロ振れば振りだしにもどれますかと海鳥に問う
胸元を飾ることなくクリスタルのブローチひっそり聖夜に光る
何度でも書き替えられた世界地図一千年後も桜は咲くか


『痩せ我慢』

山野吾郎歌集
『痩せ我慢』



ひのくに叢書
2017. 4.23刊/四六判/188頁
定価2,700円(本体2,500円)
ISBN 978-4-86272-523-3

本年95周年を迎える「ひのくに」代表として17年余。
「したたかな自尊」を支えに、
昭和一桁世代の「痩せ我慢」の美学を貫く、
著者渾身の第二歌集。


つきつめて男はみんな痩せ我慢  冷奴にずぶり箸を突き刺す
はろばろと哀浪の見し脊振山うちたたなわり碧にそそる
顔色のよさを言われて他愛なし稚気が病後の頰をゆるます
会果てし雨の巷へ連れ添いておとこ二人にゆく先がある


『男歌男』

奥田亡羊歌集
『男歌男』



2017. 4.17刊/四六判/180頁
定価3,240円(本体3,000円)
ISBN 978-4-86272-528-8

閉塞感の増す現代に「男歌」は可能なのか──
『亡羊』から十年、「短歌研究」の連載がまとまりました。
長歌を含む312首所収、待望の第二歌集!

男歌の系譜ここにて断たれたり人呼んでわれは男歌男
牛頭馬頭と人と遊んでいるごとし娘の開く『地獄絵巻』に
なにもない大地に風が吹いていた いつかぼくらがよろこびますように

👑第16回前川佐美雄賞を受賞しました!

『手紙の森』

岩崎恵歌集
『手紙の森』



2017. 4.9刊/四六判ソフトカバー/92頁
定価1,620円(本体1,500円)
ISBN 978-4-86272-516-5

恋の始まりと終わり──
卒業制作の短歌650首で日本大学芸術学部長賞を受賞した著者の
若い女性の揺れ動く思いや、その眼に映るパステルカラーの世界を
みずみずしい感性で歌い上げた第一歌集。

恋人に会いに行く道あかるくてクレッシェンドのスキップをする
空からの雪の手紙を読むように君にもらった恋文を読む
枝先にささった手紙 手を伸ばしても伸ばしてもまだ届かない


『連灯』

佐藤通雅歌集
『連灯』



2017. 3.11刊/四六判/220頁
定価3,240円(本体3,000円)
ISBN 978-4-86272-521-9

一日一日の生活を重ねていくほかに何ができるだろう
震災後2013年から16年の340首を収録

万の死を悼みて朝はのぼるなり桜通りの連灯沿ひを
幼子の骨かとつまみあげたるはクレヨンの白、先が丸つこい
存ふる側に選ばれしひとりにて百メートルの買い出に並ぶ


『行きて帰る』

橋本喜典歌集
『行きて帰る』


まひる野叢書
2016.11.11刊/四六判/ 252頁
定価3,240円(本体3,000円)
ISBN 978-4-86272-502-8

斎藤茂吉短歌文学賞・迢空賞 ダブル受賞
詠えとごとく短歌はありぬ。いのちを愛しみ,時代を見据える,思念の歌556首
短歌研究賞受賞作「わが歌」、受賞後第一作「初蝶は」50首を収録

蒼波のわだつみの声に杭を打つ「だまれ」はかつての軍人言葉
初蝶は而立の袖にまつはりて八十八の袂にも来む
あこがれは行きて帰るの心なり谺はかへる言霊もまた